この聖句は、天使ガブリエルがガリラヤの町の一処女マリアのところに来て、「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと共におられます。」と言葉をかけ、その後のマリアとのやり取りのガブリエルの最後の言葉です。短いけれど励まされる言葉ですね!
ギリシャ語でどう書かれているのか調べてみました。いつもBlue Letter Bibleを参照していますが、対訳が省略されていて分かりにくい箇所があったので、Bible Hubの方を見てみました。詳細は下記リンク先をご参照下さい。その下はスクリーンショットです。
https://biblehub.com/interlinear/luke/1-37.htm
英語訳を見てみると、NIVは『For no word from God will ever fail.』、インスタグラムにアップしたのはNKJV『For with God nothing will be impossible.』です。ちなみに、NASB2020は『For nothing will be impossible with God.』となっていました。
この聖句の主語は一番右の「ῥῆμα(レーマ)」です。対訳が「thing」となっていますが、「word」と言う意味もあります。wordと言えば「λόγος(ロゴス)」ですね。神の言葉や生ける言葉である主ご自身でもあります。この聖句では「thing」の方です。
「πᾶν(パン)」は「every、all」という意味で「ῥῆμα」にかかる形容詞です。Blue Letter Bibleでは「πᾶν ῥῆμα」が訳されておらず、左から2番目の副詞「οὐκ(ウク)」と合わせて「nothing」と訳しているのかな?「οὐκ」は「not、no」という意味です。
動詞は「ἀδυνατήσει(アドゥナテセイ)」で、主格は「ἀδυνατέω(アドゥナテオ)」で「to be impossible」という意味です。「ἀδυνατήσει」はその未来形受動態(主語が3人称単数の形)で、「will be impossible」という意味になります。
「τοῦ θεοῦ (トゥセウ)」ですが、「τοῦ」は定冠詞(主格はὁ「ホ」)で「the」、「θεοῦ」(主格は「θεός「セオス」)で「God」の意味です。ギリシャ語には人の固有名詞にも「the」が付いたりしますが、「a、an」にあたる不定冠詞はありません。
「τοῦ θεοῦ 」は属格(~の)なのですが、「神の」と訳してしまうと変なので、恐らく「παρὰ(パラ)」=「with、from」は属格に支配される前置詞なのかも知れません。(ドイツ語の様々な前置詞が2格、3格、4格に支配される決まりがあるように。)
あくまで、初心者の独習を公開しているので、間違いがあるかも知れません。変だなと思われたら遠慮なくご指摘下さい。^^;
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