HP「Seeking His face...(主の御顔を慕い求めて)」へ/


Rejoice always,pray without ceasing,
in everything give thanks;
for this is the will of God in Christ Jesus for you.


仕事と性格(3)

秘書としては、全部国籍の違うボス達に仕えました。ボスとして或いは人として尊敬出来たかどうかは、非常に極端に言うと、最初の日本人は×、次は◎、××、◎でした。私の目には×でも○でも、その時その時に神様が導かれた最善の人であったことは疑いがありません。×であっても、後になって主の御計画だったとわかり、全てのことが私の益となっていたからです。神様のなさることに間違いはなく、意味のないことは一つもありません。

一年半の長く辛い失業後に与えられた今のアメリカの会社で、心から尊敬出来るボスに出会いました。新しいベンチャー企業でしたが、この人と働けるならばという気持ちが強く、会社と共に自分も成長して行きたいと思いました。それまでの会社での秘書の集大成のような仕事をさせてもらいました。でも、会社が急成長するに伴い、自分の能力の限界を感じ、もはや私では力不足でボスに迷惑をかけると自覚し、秘書は卒業することになりました。トップに付く秘書は不安定なポジションで、次のトップが就任した時自分が秘書でいられるとは限らない為、私は年齢と共に安定志向になっていました。

幸せなことに、ボスは辞めないで会社に残って欲しいと言ってくれました。そうは言っても適当な仕事がなく、どうしようかと思っている時に、当時の人事VPがこれから採用専門のチームを作るということで、私が以前から興味があった採用だったので「下積みからやらせて下さい」と言うと、彼の「良いよ〜」という一つ返事で人事のスタッフになることが出来ました。未経験で異動出来たのは、即戦力を求める外資では珍しいことです。サラリーも下がらず、社長秘書の時のままでした。これも普通有り得ないことです。その年思いがけないお恵みでマンションが与えられましたが、秘書のままだったら、ローンを組むのは難しかったかも知れません。

振り返ってみると、結果的に転職が多くなってしまったのですが、私が幸せだったのは、自分がやりたい仕事に就けていたことです。何よりも、その時その時で神様が私にふさわしい職場と仕事、ボスや同僚を与えて下さったことが良くわかります。全て違う業界でほぼ3つの職種でも色々な仕事の仕方があり、色々な経験をさせて頂きましたが、それが今の仕事に非常に役に立っていることを実感しています。デンマーク人ボスと働いていた時、彼は一番手がかかりましたが(笑)、鍛えられたので、私は営業力や交渉力のようなものを身に付け、会話にはオチを付けることも学びました。私がお笑いもいける社長秘書と自称していた所以です。(笑)

早く正確に書類を作ることが要求された貿易事務、海外営業のアシスタントでは高い英語力やサポート能力、そして社長秘書ではさらにコミュニケーション能力や調整力と柔軟性などが求められました。かつては内向的で人見知りだった私が、今は採用の仕事で年間数え切れない人を面接しているのが不思議です。(笑)年を重ねたこともありますが、仕事と共にずいぶんキャラクターも変わって来たと我ながら思います。職業的な顔は違いますが、元々の天真爛漫さは変わっていないような気がします。私もあっと言う間に定年を迎えると思いますが、その頃までに自分が何をしてどうなっているのか・・、これまでのように神様の「時」に身をゆだねていくつもりです。